[00:00.000] 作词 : カンザキイオリ [00:00.020] 作曲 : カンザキイオリ [00:00.40] [00:14.20]「昨日人を殺したんだ」 [00:16.31]君はそう言っていた [00:19.03]梅雨時ずぶ濡れのまんま [00:21.48]部屋の前で泣いていた [00:23.85]夏が始まったばかりというのに [00:27.27]君はひどく震えていた [00:29.47]そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ [00:34.43] [00:53.75]「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ [00:58.84]もう嫌になって、肩を突き飛ばして [01:01.62]打ち所が悪かったんだ [01:04.28]もうここには居られないと思うし [01:07.09]どっか遠いとこで死んでくるよ」 [01:09.56]そんな君に僕は言った [01:12.02]「それじゃ僕も連れてって」 [01:14.43]財布を持って、ナイフを持って [01:17.49]携帯ゲームもカバンに詰めて [01:20.26]いらないものは全部壊していこう [01:25.60]あの写真も、あの日記も [01:28.27]今となっちゃもういらないさ [01:30.99]人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ [01:40.67]そして僕らは逃げ出した [01:43.99]この狭い狭いこの世界から [01:46.52]家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて君と二人で [01:52.08]遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ [01:56.90]もうこの世界に価値などないよ [01:59.89]人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか [02:03.34]君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ [02:08.56] [02:24.46]結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ [02:29.27]そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた [02:35.09]君の手を握った時、微かな震えも既に無くなっていて [02:40.65]誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた [02:45.06]金を盗んで、二人で逃げて [02:48.32]どこにも行ける気がしたんだ [02:50.85]今更怖いものは僕らにはなかったんだ [02:56.34]額の汗も、落ちたメガネも [02:58.85]「今となっちゃどうでもいいさ [03:01.42] あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」 [03:11.45]いつか夢見た優しくて、誰にも好かれる主人公なら [03:17.31]汚くなった僕たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな? [03:22.93]「そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見ろよ [03:27.27]シアワセの四文字なんてなかった [03:30.33]今までの人生で思い知ったじゃないか [03:34.00]自分は何も悪くねえと誰もがきっと思ってる」 [03:39.17] [03:54.93]あてもなく彷徨う蝉の群れに [03:57.71]水も無くなり揺れ出す視界に [04:00.38]迫り狂う鬼たちの怒号に [04:03.03]バカみたいにはしゃぎあい [04:05.12]ふと君はナイフを取った [04:07.27]「君が今まで傍にいたからここまでこれたんだ [04:11.61]だからもういいよ。もういいよ」 [04:14.07]「死ぬのは私一人でいいよ」 [04:16.75] [04:24.61]そして君は首を切った [04:28.22]まるで何かの映画のワンシーンだ [04:31.40]白昼夢を見ている気がした [04:33.96]気づけば僕は捕まって [04:36.36]君がどこにも見つからなくって [04:39.21]君だけがどこにもいなくって [04:41.82]そして時は過ぎていった [04:44.14]ただ暑い暑い日が過ぎてった [04:46.76]家族もクラスの奴らもいるのに [04:49.77]なぜか君だけはどこにもいない [04:52.39]あの夏の日を思い出す [04:55.06]僕は今も今でも歌ってる [04:57.47]君をずっと探しているんだ [05:00.18]君に言いたいことがあるんだ [05:03.09]九月の終わりにくしゃみして [05:05.55]六月の匂いを繰り返す [05:08.11]君の笑顔は [05:09.63]君の無邪気さは [05:10.83]頭の中を飽和している [05:13.71]誰も何も悪くないよ [05:16.17]君は何も悪くはないから [05:18.98]もういいよ [05:20.17]投げ出してしまおう [05:21.67]そう言って欲しかったのだろう? なあ? [05:25.83]